アメリカ合衆国下院(アメリカがっしゅうこくかいん、英:United States House of Representatives、略称:The House[1])は、アメリカ合衆国上院とともにアメリカ合衆国議会を構成する議院。議席数は435で、各州に対して人口比率に応じて議席配分される。
正式名称の意訳は合衆国代議院[2]だが、日本語では下院の呼称が通常用いられる[3]。解散はない。
目次 [非表示]
1 語源
2 歴史
3 構成
4 権能
5 役職
6 関連項目
7 脚注
8 外部リンク
語源 [編集]
「上院 (upper house)」「下院 (lower house)」という言葉は、アメリカの首都がフィラデルフィアであった頃、議会が使用していた2階建ての公会堂(現在の独立記念館、当時の大きめな家屋と変わらないほどの小振りな建物)で、議員数の多い代議院 (House of Representatives) がその1階部分 (lower house) を、少ない元老院 (Senate) が2階部分 (upper house) を使用したことからこう呼ばれ始めたといわれる。
歴史 [編集]
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構成 [編集]
下院議員(representative)の任期は2年で、選挙のたびに全員が改選される。下院選挙の2回に1回は大統領選挙と一致する。大統領選挙と一致しない年に行われる下院議員選挙および上院議員選挙(議席の3分の1ずつ改選)を総称して中間選挙と呼ぶ。解散制度をもたない合衆国立法府においては、この中間選挙は、大統領の任期半ばに連邦の政治についての有権者の意思を問う重要な意義を持つ。
下院の435議席は、10年に1度の国勢調査によって決定される人口に基づき50州に配分される。アラスカ・ノースダコタ・バーモント・ワイオミングの各州の州選出定員が各1名で最少、カリフォルニア州が最多で州選出定員53名となっている。選挙制度は単純小選挙区制で、選挙区割りは州に任されており、州立法による場合と独立した組織によって決定される場合がある。「代表なくして課税なし」の原則より、準州など州とみなされない合衆国領土についても、委員会のみに参加するオブザーバーの議員が数人いる。
選挙権は18歳以上。被選挙権は25歳以上で7年以上合衆国市民であり、選挙時に選出州の住民であることが求められる。
連邦議会議員は、憲法により不逮捕特権や免責特権が保証されているが、他の官職につくことが禁止されている。
権能 [編集]
予算法案の先議権はあるが、条約の批准、高級官僚や裁判官の指名に対する承認権はないなどの点で上院に比べて権限は劣る。ただ、議会の最も重要な立法権は上院と同等の権限である。大統領選挙において選挙人を過半数獲得した候補がいない場合は下院が大統領を選出する権限を持つ。大統領・副大統領その他の裁判官を含む連邦公務員に対する弾劾裁判では、下院の単純過半数の賛成に基づく訴追を受けて上院が裁判し、上院2/3多数の賛成により弾劾対象者を免職しうる。大統領に解散権はなく、解散はない。
役職 [編集]
下院議長 (House Speaker、正式名:Speaker of the United States House of Representatives)
党籍を有したまま活動するのが通例。また、上院や日本の国会などの議長と異なり、自らの判断により議事整理権を行使することが多い。
下院議長は、副大統領に次いで大統領権限継承順位が第2位の要職。正副大統領を共に欠いた場合には下院議員を辞職した上で大統領に昇格し、正副大統領が共に一時的な執務不能となった場合には、下院議員のまま大統領権限を臨時代行する。
下院院内総務 (House Majority/Minority Leader、正式名:Majority/Minority Leader of the United States House of Representatives)
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